小児予防矯正
PEDIATRIC ORTHODONTICS
不正咬合の「原因」を診断し
「原因」を治療する
小児予防矯正~歯並びを悪くする前に予防する~
歯並びが悪くなるのには原因があり、遺伝はあまり関係ないことが分かってきています。
背が自然と大きく成長するように、あごも本来の成長発育ができると、全身の健康に良い影響を与えます。
当院ではこれらのお子さんの様々な病気や悩みを解決できる小児予防矯正(OMT)に取り組んでいます。
お子さんにこんな症状・お悩みはありませんか
- Case.01お口ポカン
- お口で息をしていると、空気以外のウイルス、細菌、ホコリ等がダイレクトに体内に入ってしまいます。
- Case.02舌が短いと言われた
- 舌が正しく動かせないくらい短いことが、歯並びの悪化の原因となります。
- Case.03指しゃぶりをする
- 咬み合わせがズレたり、出っ歯になったり、アゴの適切な発育を妨げたりすることにつながります。
- Case.04いびきをかく
- 小さいアゴ、筋肉のない舌が原因で気道をふさぐことにより起こることがあります。
- Case.05いつも鼻がつまっている
- アゴが小さいと鼻の通り道や、気道も狭いため、ますます鼻はつまりやすくなります。
- Case.06乳歯の段階で
歯にスキマがない - これから生えてくる永久歯は乳歯より大きいため、歯が並ぶスペースが足りなくなることが予想されます。
実はこういった症状が
歯並び・咬み合わせが悪くなる原因となっているかもしれません
小児予防矯正とは
小児予防矯正は歯並びを悪くしている原因を改善し、(場合により矯正装置を使用して)子ども自身がもつアゴの成長を利用して無理なく歯並びの悪化を予防する方法です。そのため、アゴの成長中である5~8歳までの間にスタートできるのが理想です。不正歯列の兆し自体は5~6歳頃には見られることがほとんどです。早めに治療をスタートできると、治療もそれだけ大変にならず自分の力のみで良い成長方向に持っていくことができます。
ワイヤー矯正との違い
マイオブレース治療は、「小さなアゴ・乱れた歯」の根本原因を治療する手法です。歯が生え変わる時期に、子どもが本来持つ身体の成長の力を最大限に引き出し、治療終了後もそれを自分の力で維持できるような治療計画が立てられます。
対して、ワイヤー矯正はワイヤーの力を使って歯やアゴを動かします。発育が完了したアゴに対して行う治療で、年齢の上限はほぼありません。歯並びは間違いなくきれいになり、成長期が終わった後でもできる治療です。
しかし装置を外した後の持続性は不確実です。なぜ歯並びが悪いのか、なぜあごが小さいのか、の原因が取り除かれていないので、再び悪い状態に戻ってしまう、後戻りが起きます。
マイオブレースは治療できる年齢にリミットがあり、アゴの発育が完了すると治療は非常に難しくなります。子どもの持つ自然な成長を利用するので、歯を強い力で固定したり、子どもの成長のスピードを超える力をかけたり、
本来の成長ではおこらない方向に無理な力をかけることはしません。子ども自身が持つ発育の力が、アゴや歯並びを正しい方向に導くことを可能にします。
当院の小児予防矯正
OMT(顎顔面筋機能療法)
OMT(顎顔面筋機能療法)とは、アゴが適切に成長するために必要な4つの条件(呼吸、舌、口唇閉鎖、嚥下)が正しく機能できることを目指します。これらの筋肉が正しく機能すればアゴが適切に発達し、歯を正しい位置に導くことが可能になります。
マイオブレースと呼ばれるマウスピース型装置をメインで使用し、鼻呼吸、口を閉じる事、舌は上、正しい飲み込みを日々練習することで自分自身の筋肉が歯並び、咬み合わせを正しい方向に変化させていきます。
- 治療期間
- 約2年
- 回数
- 約24回
- 費用
- プログラム料金 550,000円~660,000円(税込)
検査代 38,500円(税込)
アクティビティ代 毎月 5,500円(税込)
Merit メリット
- 副作用や痛みがほぼなく、お子さんの負担が少ない治療
- 子ども自身のもつ成長する力を利用した治療なので、ワイヤーや抜歯の可能性を限りなく少なくすることができる
- つけっぱなしの装置ではないため、他の方に気づかれずに治療を進めることができる
Demerit デメリット
- 保険が適用できないため自費診療になる
- トレーニングのレクチャーを受けるため、定期的に通院する必要がある
- 習い事などで忙しいと、毎日のトレーニングが挑戦になることがある
症例紹介
-
before
-
after
治療内容 | あごが小さく、また上顎の前方成長が足りないため、マイオブレースを使用し、日中/就寝中に装着してもらった。合わせて自分自身の成長の力を引き出せるような原因療法(呼吸・舌の使い方を指導)を行なっている。 |
---|---|
治療期間 | 約1年半〜2年 18回〜24回 (症例は4ヶ月での変化) |
費用 | 検査代金38,500円・基本料金550,000円・アクティビティ代金毎月5,500円 ※自由診療となります。 |
リスク・副作用 | トレーニングを正しく行なっていただけないと、十分な効果が出ません。口腔粘膜が薄いお子さまはまれに装置の装着時、口内炎ができることもあります。 |
成長期の今だからこそ、できることがあります
小児予防矯正の目的はアゴの骨の成長を正常に、適切な方向に発達させることです。
本来あごは自然に成長し、それに伴って気道の大きさは確保され、歯も並ぶスペースが生まれます。そのような誰もが持つ成長の力が正しく発揮されれば、お子さまのアゴや歯は発育し、結果として魅力的な顔貌、十分な広さの気道を自分の力で獲得することができます。アゴが自分の力で適切に成長できれば、歯を抜いてスペースを作る可能性は限りなく少なくなり、治療期間の短縮や治療費の抑制にもつながります。
“歯並びだけではなく、その土台であるアゴを適切に発育させます
従来の方法
- Step01
歯が詰まった状態
まだ大人の歯は全て生えていないけど、今の状態だと大人の歯が並びきらないことが予想されます。
- Step02
抜歯
誰か他の歯にどいてもらうことで他の歯を整えることができます。成長のリミットが完了してしまったら、アゴのスペースを作ることはできないからです。
- Step03
永久歯のスペースを確保
残った歯を並べます。ただ、歯を抜いたアゴは、ますます小さくなり、口元が貧相になるなどの問題も残ります。
当院の子どもの成長する力を利用した方法
- Step01
アゴをゆっくり広げて
スペースを作るこのままだと永久歯全てがゆったり座ることができません。
どうやって全ての歯が問題なく座ることができるでしょうか? - Step02
歯を抜かないで
歯並びを治療お子さんのアゴの成長に合わせてゆっくりとアゴのスペースを広げていきます。
お子さん自身の持つ成長の力を利用することでアゴの拡大が可能になります。 - Step03
歯を抜かないで
永久歯のスペースを確保子どもの時期から歯並びに異常が認められる場合、アゴの成長時期である小学校低学年の頃からアゴの発育を妨げている原因にアプローチできると抜歯の可能性を限りなく少なくすることができます。
小児予防矯正(OMT)の流れ
Flow01初診・カウンセリング
最初のカウンセリングでは、今のお子さんに起きていること、今後の予測、原因から改善する必要があること、治療方法、治療期間及び費用の概略について説明いたします。
Flow02精密検査
お子さんの顔やお口の中の写真、舌の動きを見るために動画を撮り、レントゲン写真、診断に必要な歯の型を採取など、治療計画を立てるために必要なデータ取得を行います。
Flow03検査結果・治療提案
歯科医師による診断を行い、使用する装置の説明や治療計画について分かりやすく丁寧にお話します。その後、診療費用や支払い方法等についての詳しく説明してご納得いただけたら、契約という流れになります。
治療説明や費用・メリットデメリットにご理解いただいた上で、お口の状態に合わせて治療をスタートしていきます。
よくある質問
医院について
- 小児予防矯正とは何ですか?
- 大人の歯に完全に生え変わる前に介入し、『歯並びが悪くなる前に』行うことのできる矯正治療です。お子さま自身の成長の力を発揮させることで、歯が並ぶ土台であるアゴは成長し、結果として魅力的な歯ならび、噛み合わせ、顔貌に導く手法です。
- 何歳から小児予防矯正を始めるべきですか?
- アゴが小さい・歯が重なって生えてきたなどの症状がすでに現れているお子さまで、5歳くらいからですと、装置を装着したり、トレーニングを行うことは可能です。当院では、5歳以下のお子さまを対象とした、低年齢向けのプログラムも展開しております。
- 小児予防矯正の治療方法にはどのようなものがありますか?
- マイオブレースというマウスピース型の装置をメインで使用します。装置を変えていきながら、原因除去のトレーニングを行い、本人の発育の力をできる限り引き出します。場合によっては、BB1という取り外し可能な装置を装着する場合もあります。
- 治療にはどのくらいの期間がかかりますか?また通院頻度はどれくらいですか?
- 通常、1年半〜2年ほどかかります。月に1回、通院していただき、装置の装着の状態やトレーニングの指導を行います。お口の中の改善が見られているか、定期的な口腔内写真撮影、歯科医師のチェックも行います。
- 装置が痛くないか心配です。
- マイオブレースの素材は医療現場でも使用されるシリコン製です。柔らかい素材ですので、どのお子さまにもほぼ問題なく使用いただいております。歯が動くときは、多少の痛みを伴いますが、装置を外して数分でおさまってくるレベルです。だんだん慣れて使用できるようになるお子さまが多いですが、我慢できない時、口の中が赤くなってしまったりした場合は、担当のエデュケーターが快適に使用できるように調整いたしますので、ご安心ください。
- 治療が終わってもまだ大人の歯が生え揃っていない時はどうなりますか?
- 治療が一旦終了すると、経過観察に入ります。3ヶ月もしくは半年ごとに、噛み合わせ、歯ならびが自分の力でキープできているかをエデュケーターがしっかりチェックします。もし永久歯への交換の際に問題が起きた場合は、治療を再開することもできます。原因が取り除かれていないと再び後戻りが起きますので、ご希望の患者様には原因に対しての治療・トレーニングを行い、永久歯が生え揃うまで見守ることも可能です。
- ワイヤー矯正との違いは何ですか?
対して、ワイヤー矯正はワイヤーの力を使って歯を動かします。歯ならびはきれいになり、成長期が終わった後でもできる治療です。しかし装置を外した後もその状態がキープできるかというと、よくない歯ならび・噛み合わせの原因が取り除かれていないので、後戻りが起きることがあります。また、ワイヤー矯正とは異なり、子どもの成長を利用するマイオブレース治療には適齢期があります。成長のリミットを超えると、成果は出ない治療となります。
マイオブレース治療は、「小さなアゴ・乱れた歯」の根本原因を治療する手法です。歯が生え変わる時期に、子どもが本来持つ身体の成長の力を最大限に引き出し、治療終了後もそれを自分の力で維持できるようにすることが目標です。
定期的に歯のメインテナンスを受けましょう
歯並び、咬み合わせがキレイになっても、虫歯になっている、歯がボロボロ…では元も子もありません。自分の歯の寿命をできる限りもたせるためにも、日々のクリーニングは欠かせません。特に夜間マウスピースを装着すると虫歯になるリスクが高まります。定期的に衛生士によるクリーニングを受けましょう。