虫歯が再発するって本当??
こんにちは。東武東上線大山駅徒歩1分にあります、遊座大山デンタルオフィスです。10月に入り、朝晩は涼しく過ごしやすくなってきました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。さて、今回のブログでは、二次虫歯についてお伝えします。
虫歯の治療を終えてもその歯が二度と虫歯にならないわけではありません。
一度治療した歯が再び虫歯になることを二次虫歯といいます。歯の治療の8割が二次虫歯の治療と言われていて、材料の劣化や虫歯ができやすい環境をそのままにすることで二次虫歯が繰り返されます。二次虫歯になると、一度削った歯をさらに削って治療するため虫歯が神経にまで達しやすく、神経をとったり、抜歯になる可能性もあります。また、詰め物や被せ物の内側で進行するため、症状がわかりにくい・進行が早い・重症化しやすいことも特徴です。神経のない歯は虫歯になっても痛みがなく、気付いた時には歯を抜かなければならない状態になっていることもあります。一度治療した歯がなぜまた虫歯になるのか。二次虫歯の主な原因となる材料の劣化と不十分なセルフケアについて、二次虫歯の予防について説明していきます。
【二次虫歯の原因】
⚫︎材料の劣化
虫歯の治療では、削った部分に詰め物を充填したり、型取りをして被せ物を入れます。詰め物や被せ物には歯との境目があり、溝ができてしまいます。とくに金属とプラスチックの素材は時間の経過とともに劣化しやすく、歯との適合性が悪くなることで隙間が生じます。虫歯菌はわずかな隙間からでも侵入し虫歯を再発させてしまいます。
また、接着剤の劣化も二次虫歯の原因です。金属とセラミックでは歯と固定する方法が異なります。金属では、合着といって接着剤が硬化して固定する機械的な装着方法です。合着された被せ物は歯と一体化されないため、月日が経つと接着剤が溶け出して歯との適合が悪くなります。そのため被せ物が外れたり、隙間から虫歯菌が侵入する原因となります。
一方セラミックでは、接着といってセラミックと接着剤の化学的結合によって歯と一体化させる化学的な方法です。セラミックが歯と一体化しているため、隙間から虫歯菌が入りにくく、強度も高くなります。合着と接着の違いは歯と一体化しているか、していないかですが、それによって二次虫歯になるリスクも変わります。
⚫︎不十分なセルフケア
虫歯の主な原因は歯垢(プラーク)です。材料の劣化でもお伝えした通り、詰め物や被せ物が入っている歯には歯との溝があります。セルフケアだけでは溝や奥歯にブラシが届きにくく、歯垢が溜まりやすいです。また、被せ物によっても二次虫歯になるリスクが変わります。セラミックは歯垢が付着しにくいですが、金属とプラスチックは歯垢が付着しやすい材質のため、ケアが行き届いていないと虫歯菌の温床となってしまいます。
【二次虫歯の予防】
①二次虫歯になりにくい素材を選ぶ
二次虫歯になりにくい素材としてセラミックがあります。セラミックは保険適応外の治療ですが、歯垢が付着しにくく劣化が起こりにくい素材です。審美性が高いだけでなく、機能性、耐久性も高いことから最近では二次虫歯の予防としてセラミックを選ぶ患者様も増えています。もちろんセラミックで治療をしたからといって口腔ケアを怠ると、虫歯が再発する可能性もあります。歯の状態によってはセラミックが適していない場合もあるので、セラミックをご検討の方は一度ご相談ください。
②定期検診を受診する
毎日のセルフケアだけで歯垢を100%除去することは難しいため、3~4ヶ月に一度、定期検診を受診することが大切です。毎日のセルフケアでは不十分な部分を3~4ヶ月に一度のプロフェッショナルケアで補い、プロフェショナルケアの効果をセルフケアで維持することでより良い口腔内を保つことができます。また、当院では1年に1度レントゲン撮影をして、被せ物の下の虫歯や、歯の根っこの炎症、骨の状態など肉眼ではわかりにくい部分をレントゲンで確認しています。定期的に検診を受けることで二次虫歯の予防、早期発見、早期治療につながります。
今回は二次虫歯についてお伝えしました。二次虫歯は罹患率が高く、重症化しやすい疾患です。最適な方法で治療し、定期的な検診で健康なお口を保ちましょう。当院は平日19時まで、土日は18時まで診療しております。銀歯をセラミックに変えたい、虫歯がないかチェックしたい、などお口のことで気になることがございましたら、一度ご相談ください。